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2014年1月 5日 (日)

天文ガイド 2月号 最優秀作品に選ばれました

煩悩の多い私としては天文雑誌への入選記事を書くことをある時期から封印してきたの
ですが…、今回は特別に綴ってみたいと思います。

1月5日発売の天文ガイド2月号にて、私の「魔女の横顔星雲」の天体写真が最優秀作品に選ばれました。

最優秀受賞は今回で5度目となり、記憶では

1回目 2006年 アンドロメダ大星雲
2回目 2007年 アンタレス付近(デジカメ)
3回目 2009年 アンタレス付近(冷却CCD)
4回目 2012年 M45
5回目 2014年 魔女の横顔星雲

となります。

3回目と同様、最優秀受賞連絡はメールで5日に来ていたらしいですが(その他は電話)、
私のWindowsメールがサーバー切り替えでたまたま受信出来ない状態になっていて、
ずっと分からない状態でした。
返事がないと心配された編集者の方より電話で連絡を頂いたのは12月12日の晩。
東京大学木曽観測所の記事をアップした翌日ですね。
年内の締め切りの都合もあって写真と原稿を3~4日で書き上げて欲しいということで、
その週末家族で写真を撮影(動画の切り抜きですが)して送付した次第です。
こんなときに限ってメールの不具合、きちんと事前に対処すべきでした。

受賞となった「魔女の横顔星雲」は、カラーアシスト方式で捉えた長時間露出の作品です。
この方式の意義や撮影方法などは天文ガイドに綴りましたので割愛しますが、
画像処理にあたってはsyoshi-さんにいつもながらカラーバランスの確認を頂いたことと、
同時期にWeb公開されたsloさんの作品に影響を受け、Web公開後も何度も修正を繰り返し
た上でプリント・雑誌投稿したことが思い出されます。

決して良い条件下の空で撮影された素材とは言えないのですが、この撮影方法・処理方
法が天文誌に認められ公となった、という意味ではとても嬉しい受賞となりました。

誌面の印刷状態も今までにない程、良好と感じました。
プリントからのスキャンなので色域や階調減などはありますが、今回は上手にまとまって
いる気がします。

Mazyo1200_3

以下、余談です。

「最優秀狙い」

実は、その前月に入選した「オリオン中心部付近」、そして今回の「魔女の横顔」、そして先
日Web公開した「NGC2170」は、いずれもカラーアシスト方式を用いた(超)長時間露光作品
であり、これら3作品を3ヶ月立て続けに天文ガイドに送り、その中であわよくばこの新撮影
&処理方法で最優秀を得たい、という思惑が数ヶ月前からありました。よって、その時期大
作・傑作は全て天文ガイドに送っていたというわけです。

天文雑誌は散光星雲以外にもいくつものジャンルがあり、この月は惑星とか、この月は星
景とか、「星雲の最優秀が2ヶ月連続したから、次回は銀河。」とか、何らかのローテーショ
ンがあるのではと想像します。もしそこで投稿者の渾身作が最優秀の選考から外れてしま
った場合、それらの惜しい選考外はポイント的にプールされるのではないかと思うわけで
す。そういう決まりきった運用システムはないと思いますが、長年投稿していて何となくそう
いう気がします。

つまりどういうことが言いたいかというと、最優秀というのは1点豪華で狙いに行くのでは
なくて、ある一定スパンでラッシュをかけるように複数の渾身作を送付するのが手堅いの
ではないかと思っています。

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天体写真」カテゴリの記事

コメント

よっちゃんさん、今晩は
なおじゅです

最優秀おめでとうございます!

実は、先日のよっちゃんさんの動画を見ていると
新しい天文ガイドが既に机にあるではないですか?
妻が、「よっちゃんさんが、また最優秀じゃないの」と
言っていましたが、私はたぶん購読しておられて早く
届いたんじゃないのと、言っていました(すいません)

というのが、私は昨年の元旦に、編集部の方から自宅に最優秀の雑誌が
送られてきました。よっちゃんさんは、実家におられることだし
最優秀での発送なら、きっと帰省には間に合わないと思っていましたが・・・
最近のよっちゃんさんの作品の凄さを考えると、浅はかな考えでした(笑)

もう、この作品は最優秀になるべくして、なったという感じでしょうか?
ブログで拝見した時の衝撃を思いだしました
私も、いつかまた星雲の大作を撮りたい気にさせられた、凄い作品です

何だかよく分からないコメントでしたが(すいません)
とにかく、妻と一緒に、またよっちゃんさんの作品に感動させられました
おめでとうございました

投稿: | 2014年1月 5日 (日) 22時07分

よっちゃんさんこんばんは。腰の調子はいかがでしょうか。

 さて、魔女の横顔の作品、PC上で拝見させていただきました。すばらしいですね。画像のなめらかさ、階調の豊かさは言うに及ばず、ここまでも色彩豊かに表現できるものなのかと驚愕しております。最初に見た10秒間のイメージですが、星々の色合いはもちろん、ここまでクリーミーかつ色彩豊かな星雲は、見ていておどろおどろしささえ感じてしまいました。それでもどぎつさというようなマイナスイメージは感じられないのは、この領域に「実際にこういう色がしっかりと隠れているのだな」と思わせるから、信憑性のようなものを瞬時に想像できたからだと思います。

 これまで馬頭星雲をサイトや誌面で見る時、どちらかと言えば星雲自体の色合いはブルー系、もしくはホワイト系が主だったように思えます。しかしよっちゃんさんのこの作品を見ていると、褐色、赤、緑など、本当にカラフルな色情報がこの星雲に潜んでいるのだなと再認識しました。デジカメのRGB情報を長時間露出した素材は、ここまでも色情報を強烈に醸し出せるのだなと教えられます。どこまでも見ていて迫力があり、かつ気持ちよさまで感じてしまう作品を支えているのは、素材の良さ、現場での集中、そして論理的な処理などがバックボーンとしてあるのかなと思います。そしてこの情報をここまで引き出すに絶える良い素材であるのでしょう。新たな長時間露出システムの構築は、まさに新境地を開拓しているがのごとくです。

 この作品を見て、ますますカラーアシストという手法にほれてしまいそうです。

投稿: 松林@青森 | 2014年1月 5日 (日) 22時14分

青森の松林です。先のコメントに肝心要の言葉を書き忘れてしまいました。

 天文ガイド最優秀賞、本当におめでとうございます。このカラーアシストという新たな手法、そしてその素晴らしさを、多くの人が作品を通じて体感することでしょう。ぜひ誌面、そしてコメントを読ませていただきたいと思います。

投稿: 松林@青森 | 2014年1月 5日 (日) 22時18分

最優秀おめでとうございます。

2月号ではありますが、年明けから幸先良いですね。
正月休みと重なりみなさん注目されたのではないでしょうか。
僕も知ってはいたのですが、本屋で見た感動はやはり違いますね。
買うつもりで本屋に行ったのですが、しばらく立ち読みしてしまいました(笑)

電話で魔女の仕上がりの事について色々とお話しさせて頂きましたが、正直これには敵わん!と思わされた作品でした。
滑らかな諧調と細部のディテールにほんと驚きましたね。
カラーアシストという今まで成功例が殆どない事に積極的にチャレンジして行く姿勢はさすがよっちゃんだと感じました。
これから6回目、7回目…と新たなチャレンジが始まりますね。
おめでとうございます。

投稿: slo | 2014年1月 6日 (月) 15時44分

最優秀作品賞おめでとうございます!
選者の方も仰っていますが、まさに「シビレる」作品ですね~。
プリントもいつになく良好で、誌面でも存分に堪能できましたよ。
画面内にちりばめられている小さな銀河にも存分に色が乗っていて、
カラーアシストの威力を強く感じます。

いつも真似してばかりで恐縮ですが、私もようやくLRGBフィルターを入手しましたので
この手法にチャレンジしてみようかと思います。まずは自分なりに試行錯誤してみたいと思いますが、
分からない点がありましたら質問させていただきたいと思います。よろしくお願いします。

投稿: hana | 2014年1月 6日 (月) 20時29分

なおじゅさん、こんばんは。
お祝いのメッセージを頂きありがとうございました。
奥様がそんなことを仰って下さったのですか、恐縮です。

雑誌が送られてきたのは、確か12月28日ぐらいだったと思います。
結構早かったので驚きました。
なおじゅさんも年始休暇で受け取られたのですね。
定期購読はしていないので、早く受け取るのもイイものだなと思いました。

魔女の横顔星雲は、処理する前にsloさんという方に「この領域を3階建て構造に仕上げます!」と
宣言して処理したのを思い出しました。魔女の星雲の下に淡く赤い星雲があって、そのさらに1つ下層に
バックグラウンドがあるのですよね。どうしてもその多層構造を表現したかったのです。
今までやったことがないぐらいノイズ処理をしましたが、長時間露光の素材のおかげもあってプリントでは
殆どそういう痕跡は目立たなく仕上がってくれました。

なおじゅさんのNewレンズ、活躍されていますか?
天体写真ではすっかりお馴染みのベテランさんですが、今年はよりいっそうのこと旅先の風景や奥様を撮影されて下さい。
そのうちお会い出来る日を楽しみにしております!

ありがとうございました。

投稿: よっちゃん | 2014年1月 6日 (月) 21時31分

松林さん、こんばんは。
お祝いメッセージを頂き、ありがとうございました。

>褐色、赤、緑など、本当にカラフルな色情報がこの星雲に潜んでいるのだなと再認識しました。

これはまさにデジカメというワンショットカラーのフラットの精度の高さでしょうね。
カラーアシスト方式にしてからというものの、処理のプロセス数自体が増えたのでその分手間がかかるようになりましたが、
精度とかクオリティ自体は、その努力を何倍も報いてくれるぐらいの恩恵を感じます。
松林さんも、是非そういう感覚を味わってみて下さい。

処理自体はだいぶフローが固まってきたので、ここらでyou tubeで解説などを再開したいとも考えています。
また、是非ご覧になってみて下さい。
今後もどうぞ、宜しくお願い致します。

投稿: よっちゃん | 2014年1月 6日 (月) 21時35分

sloさん、こんばんは。
すでに頂いておりましたが、再びこちらでお祝いのメッセージを頂けるとは恐縮です。
ありがとうございます。
そして、sloさんもM45のご入選おめでとうございます。
すでに余裕すら感じさせる安定結果を残しつつありますね。はじめは普通、何度も選考外になるものだと思いますよ。

sloさんの魔女の作品は、魔女の星雲自体のハイライトのヌケが良く、両者を見比べるとどうしても印象的に見劣りしてしまいました。
それが嫌で、何度も修正したのを思い出しました。
「人の傑作を見るとその作風の数十パーセントを真似たくなる」と以前お話しましたよね。まさにあれです。
皆の良いところをちょっとずつ頂いて自分なりの良いイメージを作り出そうという…モノマネにすがるしかない今の自分ですね。

sloさんが今後どういうタイミングで最優秀をとるのか、今から想像するのが楽しみです。
新たな機材も含め、今のこの冬の時期を乗り越え、また一緒に白山で撮影ご一緒しましょう!

投稿: よっちゃん | 2014年1月 6日 (月) 21時44分

hanaさん、こんばんは。
最優秀の祝福メッセージを頂き、どうもありがとうございました。
ははは。「シビれる」って書いてありましたよね~。こういう表現を天文ガイドの方が使うのは珍しいなと思って読んでいました。

お、hanaさんもLRGBフィルターを入手されましたか!
コッテリと星の色を乗せてやって下さい。通常のLRGB合成のお写真も拝見したいです。

昨年は山岡屋で色々アドバイスを頂きありがとうございました。
まだちょくちょく通っていますよ。
またまとめて報告しますね。

今年はお会い出来る機会があるでしょうか、hanaさんや健康奉仕さんの今後の更なるご活躍を楽しみにしています!

投稿: よっちゃん | 2014年1月 6日 (月) 21時47分

最優秀おめでとうございます!
魔女星雲の下側の反射星雲と分子雲と発光星雲の色が交じり合った絶妙な部分がとても魅力的です。
色情報を長時間かけて撮影したカラーアシストならはでの表現だと思います。
カラーアシスト法の普及もいっそう進んでいくといいですね!
今年もよろしくお願いします。

投稿: uto | 2014年1月 8日 (水) 12時07分

最優秀賞受賞。おめでとうございます。圧巻の「魔女の横顔」星雲ですね。こちらのブログで、「カラーアシスト」という言葉を聞いてはましたが、「何ぞや?」と思っていましたが、受賞インタビューを読んでみてなんとなく理解できました。効率のよい撮影方法かとは思いますが、いまの自分のレベルでは、処理ソフトをどのように使ったらいいのか・・・。そんなレベルです(汗)

よっちゃんさんが初めて最優秀を受賞したときのことはよく覚えております。仲の良いお姉さまとのツーショットでしたね。そのときは105SDPをお使いかと記憶しておりますが、それからの活躍はすさまじいですね。自分は撮影、処理をはじめて一年ちょっと。撮影再開まで10年ほどのブランクがあり、その間によっちゃんさんをはじめ先達の方々が生み出した数々の処理方法を踏襲するだけで、非常に恵まれた環境だと思っておりますが、先達の方々もドンドン先を突っ走ってらっしゃいます。いつ追いつくか分からない状況ではありますが、これからも有用な情報を提供いただき、天文趣味のすそ野の拡大に活躍されることを願っております。

本当におめでとうございました。

投稿: こもロハス | 2014年1月10日 (金) 16時15分

utoさん、こんばんは。
今年もどうぞ、宜しくお願いします。
お祝いメッセージを頂き、ありがとうございます。
utoさんの個性を活かした作品づくり、誌面でいつも拝見させてもらっています。
今年の目標はお子さんでしょうか?同じ年なので、こういった家庭と天体写真の両立というのは似た境遇にあるのでブログ見てても共感させられる部分があります。

色情報って大事だなー、と今更ながらこのシステムにしてから思うに至りました。
今年もガンガン撮っていきますので、またどこかでお会いしましょう。

投稿: よっちゃん | 2014年1月12日 (日) 02時30分

こもロハスさん、お祝いのメッセージを頂きありがとうございました。
コメントのお返事が遅れてしまって、申し訳ございません。
カラーアシストという方法に可能性を感じていますが、現状まだ画像処理フローの最短方法がしっかりまとまっていないので
まだ手探り状態です。ただ、やはり得られる作品だけは苦労に報われるクオリティがあるようです。

初めて最優秀をとったときのことを覚えてらっしゃるのですね、そうですね、姉と一緒に写りました。
あの頃はまだ実家の愛知に住んでいました。

>その間によっちゃんさんをはじめ先達の方々が生み出した数々の処理方法を踏襲するだけで、非常に恵まれた環境だと思っておりますが、
>先達の方々もドンドン先を突っ走ってらっしゃいます。いつ追いつくか分からない状況ではありますが、これからも有用な情報を提供い
>ただき、天文趣味のすそ野の拡大に活躍されることを願っております。

ありがとうございます。
今はyou tubeという動画共有サイトがありますので、そこに出来る限り技術的なものを公開していきたいと思っています。
あれなら繰り返し見ることが出来ますし(ブログのように気軽に流し読みは出来ないのですが)、本当に技術を習得されたい方には向いている
発信方法だと思います。今年は動画クオリティも上げていければ、と最近強く感じています。

何かと気軽に書き込みがしにくいと思われがちな僕のブログですが、またお声かけして頂ければ嬉しいです。

投稿: よっちゃん | 2014年1月12日 (日) 02時37分

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