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2013年9月11日 (水)

<新システム>コーワプロミナによるカラーアシスト

6Dを購入したきっかけは、これです。

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コーワのプロミナというレンズを用いて、イプシロンをよりハイスピード化しようという作戦。
さらには、このプロミナ自体でも作品を得てしまおうという作戦です。

タイトルにある、「カラーアシスト」というのはRGBカラーをコーワのレンズ+6Dで取得する
ことを指します。ただし、カラー情報の全てを用いるわけではありません。
イプシロンの明るさ以外での醍醐味の一つは色収差のない美しい星の色。
これは従来のRGBプロセスで保持します。ただし星の色は各3~5分もあれば十分。
残りの時間を、高感度とうたわれる改造6D+色収差の少なくシャープな350mmF4で
ひたすら稼ぐというわけです。
LとRGBの同時撮影、でもきちんと星の色はイプシロンで撮る…そんな感じです。
星の位置が合わない?いや、合わなくていいんです。
基本的にプロミナの星の色は使わないつもりで、abチャンネルのモヤモヤとした色情報
のうち星以外の低周波な領域(星雲やバックの暗部の色)が欲しいだけです。
星の色はイプシロンで取得しますので、星雲自体の位置精度ははるかに寛容なはずです
。なので、まるっきりRGBフィルターによる処理プロセスを捨てるわけではないですし、
それが僕の意思でもあります。RGB分解撮像&合成は面白い、ただ時間かかりすぎる。
これを解消しつつ、さらにクオリティを高めようというわけですね。
今までもL+デジカメでやられていた方はいますが、上記の方法をトライされた方は
まだいないかもしれません。

実はこのレンズをお借りしてからというものの、使い道にずっと悩んで放置していました。
それは僕のイプシロンと画角が結構近いせいもありますが、それ以上に、単なる1テスタ
ー・1レポーターとしてこれに貴重な一晩・二晩を費やすことにためらいがあったからです。
ここ最近の晴天率の悪さを考えるとなおさらですし、そもそも赤道儀だって1台限りです。

「だったら、このレンズでしっかり撮りつつ、イプシロンF2.8の即写性能をより高めて
やろう。」と考えてシステム構築に踏み込みました。
これなら、僕もメーカーも喜びます。まさに最善策です。

さらには、単にこのレンズをメイン鏡筒と同じ方向に向けっぱなしでは、カラーアシストの役
目どまりで終わってしまいます。それでは、あまりにもこのレンズがもったいないし、メーカ
ーからの期待に応えることも出来ません。
なぜって、このレンズと6Dで得られる天体写真は結構良いと思うからです。
多分、このレンズ1本だけでやっても十分な戦力があると思いますよ。
メーカーのMTF曲線をご覧下さい。
驚くことに、ビクセンから出るあの噂の鏡筒よりもはるかに上です。

例えばイプシロン500mmでM78を撮ったとしましょう。
500mmならこれを日の丸構図で写しても良いでしょうが、プロミナ350mmを同架する
以上、こちら側はやや構図を南に振って馬頭星雲も同時にフレーミングしたい。
そのためには、微動装置が必須となるわけです。
微動装置さえあれば、イプシロンの大量Lとプロミナの大量カラーを合成出来るだけでは
なく、プロミナ+6D単体でも作品として成立する絵(構図)が撮れる、というわけです。

海外で1対象に10時間も20時間も費やしているおっちゃん達の後ろ姿が、ちょっとだけ
見えてきました。

Labでいう、abチャンネルさえもっと情報が集まれば、もっともっと画像は美しく・強く表現
出来るはずです。一般風景写真がその証拠。Labのabを見てみて下さい。天体写真では
ボケボケのモヤモヤだったabがクッキリ・ハッキリです。
僕が淡い対象を無理に強調しないのは、Labのabチャンネルが余りにショボすぎるから。
PSのカラーノイズ低減で思いっきりボカすわけですが、そうすると得られる絵の限界は
もう見えてくるわけですよ。画質にこだわる人ほと無理に強調をせず軟調にとどめる。
強調すればモノクロ冷却CCDとはいえど、たちまち破綻。
老眼ではないですが、プリントを1メートル離して鑑賞せざるを得ません。
淡い星雲を強調して脚光を浴びる以上に、僕はプリントのノイズを毛嫌いするんです。
けどじゃあ、露出すれば?って言われてもそうはいかない日本の晴天率。
情報がショボい以上、軟調にせざるを得ないんです。
それを力技でやってのけるのはアメリカなどの海外勢。
1対象に一体、どんだけ時間かけるの?という豪快ぶり。
あれに近づこうと思ったら、それこそ1対象にアベレージ3ヶ月ぐらい費やさなくてはなら
ない。1年で4対象。10年でようやくアルバム完成。…人生そんなに待ってられない。

けどオレらやっぱり、鑑賞天体写真のクオリティを一般写真レベルにまで近づけたいなと。
けど日本の空は曇りがちでなかなか撮らせてくれない。だから、光を集める効率を上げて
やるってわけですね。とにかく、光という光を集めまくるんです。

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微動装置およびレンズのバンドやその周辺パーツは全て、K-ASTECさんに全面的に
サポートして頂きました。あの方にはどれだけ感謝してもし足りません。

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これ、ご存知でしょうか?
K-ASTEC製のXY50Dと呼ばれる、かなり強力なXY微動装置です。
微動装置ながら、ロック後は微動だにしません。
これなら、イプでM42を日の丸構図で撮りながら、かたやプロミナでM42&馬頭をフレー
ミング出来るというわけです。
リングの3点支持方式も考えましたが、現場で微妙に構図調整することを考えると、やはり
XY(南北)の微動がきくものが一番だということでこの案を敢行しました。

このシステムは他にも微調整する部分があって、まだ完成形ではないのですが、近いうち
にこれで何かしらの作品を残すでしょう。
とりわけ、淡い対象などで活躍するでしょうね。
だって、3時間露光すれば、RGBも3時間分のデータが得られるわけだから。
3×2で、実質6時間露光みたいなもんですよ。

あと、唯一LRGBの欠点だった3色分解撮影での手間(Bだけ曇られた、とか)からも
全面的に開放されます。L1ショット目から、いきなり色がついてくるわけです。
また、モザイク撮影や彗星撮影をする際も効率が良いと思います。

大そうなシステムになってしまいましたが、オフアキ化でトップ側がガラ空きになったから
こそ、こんなシステムを実現することが出来たようなもんです。
もちろん、このシステムはGS200RCにも乗せ換え出来ますので、長焦点で必要となる
光量を強力にアシストしてくれることでしょう。ただ、この際は350mmではなく500mm
でアシストするつもりです。

まずは、ファーストライトを楽しみにしています。
今後は、淡い対象をガンガン攻めますよ!
とにかく、光を集めまくる!それに尽きます。

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