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2013年9月

2013年9月29日 (日)

コーワ プロミナーレンズ試写

ベランダで、コーワのプロミナー 350mmF4+6D改で試写しましたので公開します。

_mg_0579

拡大画像は以下URLから。

http://www.geocities.jp/yottyan_cryyagi/kowa3000pix.jpg


かなりシャープな星像でした。
これは期待出来ます。


PSの粗調整でε180EDと位置あわせをした際の比較画像はこちら。
(GIFアニメーションなので、カラーノイズ等は参考外です)

180edkowahikaku

コーワが甘く見えるのは、εのLの解像度に合わせるために画像を拡大補完しているせいもあります。


簡易的に重ねてみて思ったこと2点

① 星の位置あわせは、きっちりCCDstackなどで行えば案外そこそこ合いそう。
  (まぁ、もともと星の色はε180EDから取得するので、厳密に合わせる気はないのですが)

② 350mmの2000万画素と500mmの2900万画素では拡大率が異なるため、カラーノイズ含めピクセルを拡大補完して
Lとマッチングさせる必要有り。
冷却の2倍ビニングも同じような考えなので、そこまで心配することないでしょうが、カラーノイズは後がけではなくて初期段階で、
つまりリサンプリングしていない状態で潰しておく方が良いような印象を受けた。

いやー、それにしてもこのレンズはなかなか性能が高いですね。
自分の経験では、これほど高性能な望遠系カメラレンズを使ったことがありません。
シグマの150mmなどの望遠レンズ等をはるかにしのぐ性能です、素晴らしい。

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180EDシステム着々と…

先日からご紹介しているε-180ED+コーワプロミナーレンズ+EOS6D(SEO-SP4)のカラーアシスト方式のシステムをさらにブラッシュアップしましたので、紹介します。

_mg_0551_2


今回の改良点は、

① コーワのフードに乾燥空気送風用のエアーニップル穴を開けた

② β-SGRフォーカサー ⇔ TSG-OAGの接続リングの艶消し黒アルマイト処理

③ ダンベル3個 ⇒ 社外品バランスウェイトへの変更(NJP穴用加工)
  ⇒これによりダンベル1個(2.5kg)分軽量化

④ オフアキプリズム棒 ⇔ LodestarCマウントネジ接続パーツの強化

⑤ 6Dカメラにストラップ装着(これはどうでもいいが)

⑥ 6D記録カードをSanDisk Extreme32GBに変更

という具合です。

思いの他しっかりしたシステムになってきましたが、まだプロミナ+6Dのガイドをやってい
ないので、何とも言えません。
それと、K-ASTECのXY50Dという微動装置は、素晴らしいの一言ですね。
結構重いレンズ+カメラの搭載ですが、非常にスムーズでガタもなく完璧です。

ちなみに、先日旅先で改善案として書いた横もちシステムについては、色々とややこしくな
るためまずはこれでやってみようという結論に至っています。

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2013年9月28日 (土)

改造6Dで風景を撮ってみました。

先日瀬尾さんのところでフィルター除去改造した6Dを使って、近所で風景写真を撮ってみました。
ホワイトバランスは色温度の異なる室内で簡易的に撮ったグレーカード(ただの厚紙)を、マニュアルホワイトバランスで指定して撮影したものです。
改造以来、このカメラで部屋撮りしてもマゼンタがかった画像しかプレビューに上がってこなかったので、一般撮影の意欲は沸いてこなかったのですが、
予想に反してよく補正されますね。
改造6DにはVLC-34や40のフィルターが必須だと思っていた僕にとっては、こんなに簡単にホワイトバランスが取れてしまうことに驚きです。

_mg_9856

ローパスフィルター除去しているせいか、拡大すると細かい部分にモアレが発生しているようです。あと、レンズがイマイチなのか周辺の細部の描写がイマイチです。
レンズはsamyang 35mmF1.4をF11に絞り撮影しています。
厳密に言えば、カメラが持つ本来あるべき適切なカラーバランスではないのかもしれません。
ただ、個人的には木の葉っぱの緑色などは、むしろ改造機の方が自然で深みのある緑になるような気もします。
IRカットされた通常カメラですと、どうしても葉っぱの緑が非現実的なビビッド・グリーンとなる印象がありました。具体的には赤が足りないのでしょう
昔のポジフィルムなどは、その点で言えば非常にナチュラルで、プロビアやベルビアで見た新緑や空の発色は良かったなと今更になって懐古します。
なので、IRカットフィルター除去改造+マニュアルWB設定って、使いこなし次第では案外ネイチャーフォトにとっては良かったりするかもしれませんよ。


ちなみに、マニュアルホワイトバランス設定をせずオートホワイトバランスだと以下のような色になります。

_mg_98582

オートまかせでは、ちょっと実用的ではないですね。


ともあれ、使いまわしホワイトバランス設定で、普通にこういった写真が撮れるのであればきちんとした常用ズームレンズの購入を検討してしまいそうですね。

① EF24-70mm F4L IS USM
② EF24-70mm F2.8L II USM


この2つがやはり、気になります。

①の方が手軽で軽量、あとISがついているので手ぶれによる失敗が少なくて魅力です。
ただ、VLC-40を使わなくても良い前提なら、②の82mm径フィルターレンズも視野に入ってきます。
なぜなら、VLC-40を使う前提であれば、ラインナップが77mmまでしかないので②に装着すると広角側でケラれの可能性があるためです。
今まで必然的に①しかないのかと思っていましたが、マニュアルホワイトバランスで一般写真がそれなりに撮れるのであれば、②は非常に魅力的です。
なぜなら、下のレンズであればいずれ天文用途にも使えるのではないかと思っているからです。
おそらく下のEF24-70mm F2.8L II USMは、星を撮っても軸上の色収差やフリンジ等は発生しない類(たぐい)のレンズじゃないでしょうか。
高価ですが、改造6Dと組み合わせた天体写真として魅力的ですね。
星景写真とかも、撮ろうと思えば撮れるんじゃないですかね。
まぁ、僕が星景撮ってもロクなモノにはならんけど。

マニュアルWB機能はどんな一眼デジにもありますが、僕が一般写真を撮影する用途には必要十分です。
わざわざグレーカードを外に持ち出さなくても、それをデフォルトプリセットとして常用しても問題なさそうです。
結局RAWで撮るので、後から微調整利きますしね。
「IR改造してしまったので、もうこのカメラは一般写真には使えない!」
なんてことはなさそうで、一安心です。

何せ、せっかく久々にフルサイズ一眼レフを手に入れたのだから、それに対応したレンズ
を装着して外で子供などを撮ってみたいものです。

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2013年9月21日 (土)

HDR処理の是非論

HDR処理が天体写真にも広まりつつあるのは、カメラやソフトの進化で天体画像素材にも余裕が出て来た証拠なんでしょう。

一般写真の高名なブログなどを見ていると、HDR処理はお散歩写真の風景スナップにも使われ、もはや生活の一部という感があります。
写真表現は自由なので、そのイメージが不自然にならない程度に処理する分には、見ていて楽しいし問題ないと感じます。

ただ、技術というのは所詮1つの引き出しに過ぎません。
引き出しを常時開けっ放しにしてヒットが出るまで何でもかんでもHDRを使い続ける、と言うのは何か違う気がします。
やはり、必要に駆られてその引き出しを無意識に開ける、というのがツールとしての本来あるべき姿だと感じます。

では天体写真におけるHDR処理はどうでしょうか?

表現が自由であることを前提にすると、良し悪しを論じる事は出来ません。
ただし画質については別問題でしょう。天体写真にとってHDRは紛れもないダメージ処理です。
僕自身、次撮る対象こそは海外風に、と思うこともありますが、結局普通(非HDR風)に落ち着いてしまうのは、その理由が一番です。
強いダメージを加えて画質を劣化させてまで、解像「感」(=あたかも解像度が向上したかのような錯覚状態)を求めようとは思わないからです。

まあ、良し悪しを論じることが難しい部分でもありますので、これ以上は書けません。
ただ少なくとも、何でもかんでもHDRと言うのはクールじゃないよね。

フォトクリエイトの1スタイルを愚弄するようですが、「出来るけどやらない」というのが一番クールだと思います。
技というのは、ちょっと路線を狂わすと、すぐさま個人のエゴとか虚栄心が作品に露呈してしまうんですよ。はたから見てその作品が見苦しい時だってあります。
だからやっぱりね、何となくだけど、どこかで線引きはしなきゃいけないなって思うわけですよ。

そんな理由で僕の結論。
HDR処理は練習を重ね経験を積み上げ、習得後は一旦それらの技巧を全て断じ忘れ去り、自然に自分の手が引き出しを開ける日を待つ、というのがあるべきクールな姿だと思います。

無作為から生み出された技巧はある意味天然モノ。必ず人のハートに響くでしょう。

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2013年9月19日 (木)

ドギツさについて

天体写真でドギツいと言う評を見る事がありますが、あの形容には一部錯覚が含まれます。

ドギツい状態とは、露出や空の暗さ起因等で素材が持つ階調情報が不十分であるに関わらず
、無闇に鮮やかな発色や高いコントラストを狙い、結果色やコントラストの階調性が失われ
ている状態を指します。見るからにズタズタに階調が荒れている極端な例はともかく、錯覚
しやすいのは、そのズタズタやザラザラが見えない又は見にくい場合。
鑑賞者はノイズリダクションされた画像を見て潜在的にこう感じます。
「ズタズタでもザラザラでもないけど、うーん。何か異和感を感じる。それはきっとドギツ
いからだろう。」
この安直な評は錯覚の元です。
鮮やか・高コントラストという状態は写真にとって、決して悪ではないのです。
控え目の処理に留めるのは、いわば自らの素材の乏しさに気付けた人が講じる妥協の産物な
のです。
真っ青な空、真っ赤なバラの花びら。
デジタル一眼レフでこれらを撮影した場合、不自然なドギツイ写真になるでしょうか。
いえ、そんなことはないでしょう。
いずれも普通に色飽和さえなく写せば、全くドギツさを感じないはずです。
寧ろ、その空やバラの写真は極めて高彩度・硬調で美しいはず。
これが何よりの証拠となります。
要するに、情報量さえあれば、いかにビビッドやハイコントラストであれ美しいのですよね。
星雲の色が真っ赤だから良くない、という安直なものでは決してないはずです。

なので、高彩度・高コントラストを無闇に批評するのではなく、そう感じるに至った要因の
本質を見抜くべきだと感じます。でないと、赤が悪で薄い朱色が善!みたいな変な公式が身
についてしまいそうです。
露出不十分や空の明るさ云々によって薄い色・低いコントラストで妥協せざるを得なかっ
た乏しい自分の素材を、寧ろ反省し策を講じるべきだと思います。
ただ、階調情報の繊細さを無視して彩度・コントラストUPばかりを目論むのは、これは確
かにドギツいと言われても反論出来ません。
「やりたい事は分かるし、世界観を否定はしません。けど、だったらもっと露出しなきゃ。」
ということですね。

それが全てとは言いませんが、やっぱり写真は階調ありきなんでしょう。

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2013年9月18日 (水)

システム修正案 備忘録

旅先の空き時間で、何度も自分のブログのシステム画像を見ている。
改善点がいくつかあるので、メモ。

1.コーワ プロミナーレンズは親子亀方式でトッププレートに搭載
すると重心が高くなりウェイト数が増すため、バンド横に装備する
こととする。三基のイプシロン用バンドは追加工一つでサイド
プレートを装着可能であるため、そこにK-ASTEC製XY50Dを直付
けする。既存方式だと低重心化のためアングル経由でXY50Dを付け
ていたが、何枚ものプレートで構成されているためアルミプレート
の素材が持つタワミが発生するからだ。上記方式ならこれらを排除
する事が可能であるのと同時に、介在プレートの重量分がなくなる
ために赤道儀への負担軽減となる。低重心効果で、6kgウェイト1個
分まるまる不要となるだろう。

(追記)上記案だと、三基プレートは斜面取り付けとなるため、XY
微動のXY=東西南北とならない。この問題をどのように対処するか?


2.1で問題となるのは、鏡筒左右バランス。
色々考えた末のベスト策は、アリガタプレートとイプシロンベース
プレートのM8×4箇所取り付けを長穴にし、左右にオフセット可能
なように加工する事。これによってコーワのプロミナーを横持ち
しても左右バランスは確保出来る。横持ちすることによる各種パーツ
との干渉(例えばファインダー、Lodestar、フィルター抜き差し部
、アリミゾのロッククランプ等)に注意。

帰国したら、早速加工に取り掛かる予定。
加工に伴い、送付するパーツは
① 三基バンド・・・プレート装着の為の穴加工。
② イプシロンベースプレート・・・左右長穴加工。
③ サイドプレート・・・手持ちプレートを切断してもらい、XY50D
が取り付くように穴加工。
④ 今回で不要となったK-ASTEC製アリガタMを左右バランスの微調整
の位置づけとして、トッププレート上に残しておくことにする。その
際、アリガタプレートに取り付ける為の左右バランスが取りやすい
平形パーツを検討し、作製もしくは手持ちパーツを送付し加工してもらう。

ひとまずは以上。

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2013年9月17日 (火)

デジカメ天体写真の高画質について

旅先の携帯からなので箇条書きで備忘録。

1.ダークマッチング/n枚目ダーク減算は手間。
同露出同感度異温度の8〜16枚ものを1セット
でライブラリにし、加重平均で合わせた方が
多分上手く行く気がする。

2.フラットはライトフレームと同じ感度。
光源はダーク、フラットダークを取得して
おけば、おそらく光源の色合わせは不要に
思う。ただデジカメにはシャッター幕の
影響があるので、高速シャッターは禁物。
となると、必然的に光源はある程度減光
された状態が求められるので、単純なEL
パネルの電圧調整による減光はムラが出や
すく難がある。カメラレンズ+カメラマウ
ントの接続再現の良さを考えると、薄明光
によるフラットの使いまわしが理想だが、
それだとゴミの問題が残される。

3.6Dの感度は1600程度までなら問題なく
常用可能だと思う。ヒストグラムは最低
中央以上。出来れば60〜65パーセントが
良さげ。ヒストグラムが半分を切ると、
感度の悪いBなど、露出不足で写っていな
いチャンネルとの差が顕著となり、結果
立体感や透明感ある色彩は得られにくく
なるはず。露光量がある一定水準を下回る
と、処理の難易度は露光量比の1.2倍とか
ではなく、10倍以上とか困難になるはず。
殆どの人はこの罠に陥ってしまう。

4.カラー現像はステライメージを使わない。
但し、ステライメージのデジタル現像や色彩
強調マスクは秀逸。PSのそれはカラーノイズ
保持観点では素晴らしいが、星の色は抽出し
にくい印象。但し、レンズ+デジカメ側で
星の色を出す気はなく、あくまでイプシロン
+冷却CCDでそれを行う。

5.冷却のLと合成する前提では、セミナロー的
なHEUIB系のフィルターは使用しない方が良い。
従来やってきたLRGBカラーを踏襲するなら、
純粋なIRカットフィルターが最もそれに近似する
はず。

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2013年9月14日 (土)

システムを組み上げました

イプシロン&プロミナーの組み合わせで赤道儀に載せてみました。
目的は、問題点の抽出です。

まずはシステム全景。
クランプフリーで完全にストップするようにバランスを追い込んだ。

1

システム全体の重量が増したため、ウェイト(ダンベル)2.5kgを2個追加することになってしまいました。
ダンベルを4つ搭載するのは安全上良くないと思うので、純正ウェイトを1コ追加することになりそうです。
おそらくですが、6kgウェイトを1コ追加すればダンベルは2.5kg1個で済むのではないでしょうか。
ここがまず課題ですね。



次にプロミナー・6D周り。

2

手でさするとプレート自体からくるたわみはあります。
なので、今までやっていた親子亀のFS60CBよりも強度的には不安定です。
ただ、微動出来るというメリットは捨て難いので、これでやっていこうと思います。
K-ASTECのXY50D微動装置自体の保持力は非常に高く、これは問題なさそう。
あと、写真を見ればお分かりだと思いますが、イプシロンのトッププレートに対しアリガタ&アリミゾ方式で取り付けていますので、左右
のバランスは微調整が利きますので良いです。ただ、それとひきかえに重心が高くなってしまいます。ひとまずこれで運用する分には問題ないでしょう。
6Dに関しては、カメラマウントのガタが気になりますね。



上から見るとこんな感じです。

3

重量は増しましたが、クランプフリーで操作する感覚では、先述のアリガタ&アリミゾの左右バランスが利く分、取り回しは逆に安定した印象です。
別段、重くなったことによる赤道儀のガタなどは感じませんでした。

ただ、バランスウェイトは1つ購入しなければいけませんね。
あと、各種プレート&パーツのアルマイト処理残分をしばたさんへ。
それに、コーワのフードに乾燥空気用の穴をあけたいです。(フードの買い上げ前提で)


以上、システムの紹介でした。

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2013年9月13日 (金)

6D現像時のカラーノイズ比較

6Dのカラー変換処理を、どのソフトで行うのが最も天文的にベストか?

実際に比較してみました。

まずは、作例の全体像。
ISO6400で撮ってます。

Iso6400zentai

これを、

① ステライメージ7
② デジタルフォトプロフェッショナル
③ フォトショップCS6
の3者で比較してみました。

当然ながら、全てのノイズ処理はOFF、シャープ処理もOFFです。

200%部分拡大画像が以下。


① ステライメージ7

Si7




② デジタルフォトプロフェッショナル

Dpp




③ フォトショップCS6

Ps


いかがでしょう?
その差は歴然としていますよね。


GIFアニメでもご覧下さい。

Hikaku


というわけで、比較の結果として独断的に採点すると

1位 フォトショップCS6 90点
2位 デジタルフォトプロフェッショナル 78点
3位 ステライメージ7 45点

となり、フォトショップCS6に搭載されているRAW現像が圧勝でした。

ステライメージのベイヤー・カラー変換というコマンドは、淡い対象を処理する上で、全く
天文向けではないということが歴然としています。





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2013年9月12日 (木)

カラーアシスト方式の有用性

昨夜紹介したカラーアシスト方式について、その有用性を以下の表で示してみました。


Casist_hikaku

① 従来方式だと、RGB撮影時に1時間費やされるため、その間はLが撮影出来ない。(上図)
② カラーアシスト方式だと、同一露出の場合RGBの枚数はもちろん、Lの枚数も飛躍的に向上しクオリティアップが期待出来る(中図)
③ 同一クオリティを得るために必要な露出時間も短縮されスピードアップが図れる(下図)


けど、楽観視ばかりは出来ません。現状の懸念事項としては、
A.非冷却デジカメのダークマッチング(n枚目ダーク減算方式を採るか)
B.デジカメの現像・処理フロー(SI6経由よりもDNG-PS経由の方がカラーノイズがピュアか)
C.異なる焦点距離・光学系での位置マッチングの実際はどうか

Aについては、6Dのダークノイズを見る限り、本腰を入れて取り組まなければと感じた。
Bについては、これはやってみないと分からないが、少なくともSIのベイヤー・カラー変換は下地段階で不要なボカシ処理が入り、
全く使えないことだけは分かった。(モノクロ冷却CCDのRGBプロセスでは問題ない)
Cについては、先記事の通り「星自体のマッチング精度は要求しない」ことが前提。
以下に理由を示します。

Antares_c

これは冷却モノクロCCDのLRGBプロセスで得た2013年の作品。
これだけカラフルな対象でも、Lab分解した際のabチャンネルは以下。

<(Labの)aチャンネル>

Antares_a


<(Labの)bチャンネル>

Antares_b

カラー情報を包括するLabのabチャンネルをご覧下さい。星、写ってますか?
特にaチャンネルは、如何に星が写っていないかがお分かりでしょう。
つまり、星の位置合わせの精度は低くてもOKなのです。
かと言って、イプシロンの星の色の良さを失いたくはありません。
なのでカメラレンズはあくまで星雲やバックの荒れやすいモヤモヤ情報だけを多枚数取得し、星の色だけはイプシロンから得るというのが、
「アシスト」という名付けの理由でもあります。

ただ、このモヤモヤした模様は、天体写真の画質を極める上では重要なファクターだと思っています。たかがこんな模様、
と思って強調していくと、とたんに見苦しいプリントになってしまうのも事実。
だからこそ、カラー情報はたんまり撮影しておくというわけですね。
Lの枚数も増えますので、淡い対象を美しく描出するという観点でもきっとメリットがあると思っています。

何とかして、この魅力的な撮影方式を立ち上げたいと思っています。

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2013年9月11日 (水)

<新システム>コーワプロミナによるカラーアシスト

6Dを購入したきっかけは、これです。

_mg_0700_2


コーワのプロミナというレンズを用いて、イプシロンをよりハイスピード化しようという作戦。
さらには、このプロミナ自体でも作品を得てしまおうという作戦です。

タイトルにある、「カラーアシスト」というのはRGBカラーをコーワのレンズ+6Dで取得する
ことを指します。ただし、カラー情報の全てを用いるわけではありません。
イプシロンの明るさ以外での醍醐味の一つは色収差のない美しい星の色。
これは従来のRGBプロセスで保持します。ただし星の色は各3~5分もあれば十分。
残りの時間を、高感度とうたわれる改造6D+色収差の少なくシャープな350mmF4で
ひたすら稼ぐというわけです。
LとRGBの同時撮影、でもきちんと星の色はイプシロンで撮る…そんな感じです。
星の位置が合わない?いや、合わなくていいんです。
基本的にプロミナの星の色は使わないつもりで、abチャンネルのモヤモヤとした色情報
のうち星以外の低周波な領域(星雲やバックの暗部の色)が欲しいだけです。
星の色はイプシロンで取得しますので、星雲自体の位置精度ははるかに寛容なはずです
。なので、まるっきりRGBフィルターによる処理プロセスを捨てるわけではないですし、
それが僕の意思でもあります。RGB分解撮像&合成は面白い、ただ時間かかりすぎる。
これを解消しつつ、さらにクオリティを高めようというわけですね。
今までもL+デジカメでやられていた方はいますが、上記の方法をトライされた方は
まだいないかもしれません。

実はこのレンズをお借りしてからというものの、使い道にずっと悩んで放置していました。
それは僕のイプシロンと画角が結構近いせいもありますが、それ以上に、単なる1テスタ
ー・1レポーターとしてこれに貴重な一晩・二晩を費やすことにためらいがあったからです。
ここ最近の晴天率の悪さを考えるとなおさらですし、そもそも赤道儀だって1台限りです。

「だったら、このレンズでしっかり撮りつつ、イプシロンF2.8の即写性能をより高めて
やろう。」と考えてシステム構築に踏み込みました。
これなら、僕もメーカーも喜びます。まさに最善策です。

さらには、単にこのレンズをメイン鏡筒と同じ方向に向けっぱなしでは、カラーアシストの役
目どまりで終わってしまいます。それでは、あまりにもこのレンズがもったいないし、メーカ
ーからの期待に応えることも出来ません。
なぜって、このレンズと6Dで得られる天体写真は結構良いと思うからです。
多分、このレンズ1本だけでやっても十分な戦力があると思いますよ。
メーカーのMTF曲線をご覧下さい。
驚くことに、ビクセンから出るあの噂の鏡筒よりもはるかに上です。

例えばイプシロン500mmでM78を撮ったとしましょう。
500mmならこれを日の丸構図で写しても良いでしょうが、プロミナ350mmを同架する
以上、こちら側はやや構図を南に振って馬頭星雲も同時にフレーミングしたい。
そのためには、微動装置が必須となるわけです。
微動装置さえあれば、イプシロンの大量Lとプロミナの大量カラーを合成出来るだけでは
なく、プロミナ+6D単体でも作品として成立する絵(構図)が撮れる、というわけです。

海外で1対象に10時間も20時間も費やしているおっちゃん達の後ろ姿が、ちょっとだけ
見えてきました。

Labでいう、abチャンネルさえもっと情報が集まれば、もっともっと画像は美しく・強く表現
出来るはずです。一般風景写真がその証拠。Labのabを見てみて下さい。天体写真では
ボケボケのモヤモヤだったabがクッキリ・ハッキリです。
僕が淡い対象を無理に強調しないのは、Labのabチャンネルが余りにショボすぎるから。
PSのカラーノイズ低減で思いっきりボカすわけですが、そうすると得られる絵の限界は
もう見えてくるわけですよ。画質にこだわる人ほと無理に強調をせず軟調にとどめる。
強調すればモノクロ冷却CCDとはいえど、たちまち破綻。
老眼ではないですが、プリントを1メートル離して鑑賞せざるを得ません。
淡い星雲を強調して脚光を浴びる以上に、僕はプリントのノイズを毛嫌いするんです。
けどじゃあ、露出すれば?って言われてもそうはいかない日本の晴天率。
情報がショボい以上、軟調にせざるを得ないんです。
それを力技でやってのけるのはアメリカなどの海外勢。
1対象に一体、どんだけ時間かけるの?という豪快ぶり。
あれに近づこうと思ったら、それこそ1対象にアベレージ3ヶ月ぐらい費やさなくてはなら
ない。1年で4対象。10年でようやくアルバム完成。…人生そんなに待ってられない。

けどオレらやっぱり、鑑賞天体写真のクオリティを一般写真レベルにまで近づけたいなと。
けど日本の空は曇りがちでなかなか撮らせてくれない。だから、光を集める効率を上げて
やるってわけですね。とにかく、光という光を集めまくるんです。

_mg_0698_4

微動装置およびレンズのバンドやその周辺パーツは全て、K-ASTECさんに全面的に
サポートして頂きました。あの方にはどれだけ感謝してもし足りません。

_mg_0701

これ、ご存知でしょうか?
K-ASTEC製のXY50Dと呼ばれる、かなり強力なXY微動装置です。
微動装置ながら、ロック後は微動だにしません。
これなら、イプでM42を日の丸構図で撮りながら、かたやプロミナでM42&馬頭をフレー
ミング出来るというわけです。
リングの3点支持方式も考えましたが、現場で微妙に構図調整することを考えると、やはり
XY(南北)の微動がきくものが一番だということでこの案を敢行しました。

このシステムは他にも微調整する部分があって、まだ完成形ではないのですが、近いうち
にこれで何かしらの作品を残すでしょう。
とりわけ、淡い対象などで活躍するでしょうね。
だって、3時間露光すれば、RGBも3時間分のデータが得られるわけだから。
3×2で、実質6時間露光みたいなもんですよ。

あと、唯一LRGBの欠点だった3色分解撮影での手間(Bだけ曇られた、とか)からも
全面的に開放されます。L1ショット目から、いきなり色がついてくるわけです。
また、モザイク撮影や彗星撮影をする際も効率が良いと思います。

大そうなシステムになってしまいましたが、オフアキ化でトップ側がガラ空きになったから
こそ、こんなシステムを実現することが出来たようなもんです。
もちろん、このシステムはGS200RCにも乗せ換え出来ますので、長焦点で必要となる
光量を強力にアシストしてくれることでしょう。ただ、この際は350mmではなく500mm
でアシストするつもりです。

まずは、ファーストライトを楽しみにしています。
今後は、淡い対象をガンガン攻めますよ!
とにかく、光を集めまくる!それに尽きます。

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2013年9月10日 (火)

6Dを改造しました。

6Dを瀬尾さんに改造してもらいました。

目的はもちろん、子供の肌を健康的に撮るためです。

1_2

改造から本日戻ってきました。



2

改造はSEO-SP4というタイプで、今までやってきたモノクロ冷却CCDの画像処理に
最も通じるタイプということで、これを選びました。


3

デジカメの処理はすっかり忘れてしまいましたが、僕はこのカメラを特別な位置づけで
考えています。

それは次回にでも紹介しますが、まずは6D改お披露目ということで。





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2013年9月 8日 (日)

アンドロメダ大星雲

先日から処理過程を公開しているこの対象ですが、ようやく完成しました。

M312013_





<アンドロメダ大星雲>
2013年8月12日(月曜日)00時50分~
FLI ML29050(-25℃冷却)、タカハシε-180ED(500mm F2.8)、タカハシNJP赤道儀(K-ASTEC改造)、β-SGRフォーカサー、
Lodestarガイドカメラによるオフアキシスガイド
露出時間:L5分×20枚、R5分3枚、G5分2枚、B5分4枚 合計:145分
岐阜県郡上市高鷲スノーパーク


透明度・空の暗さ共に良好で、色合いとディテール豊富なM31を捉えることが出来ました。毎年同じ対象を狙っていますが、少しずつでも結果の進歩があると嬉しいものです。

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2013年9月 7日 (土)

LRGB合成

いったん試しにLRGB合成してみた。

Lrgb


LRGBのコツは、RGBとL、それぞれのレンジ値の比率をあらかじめ決定しておくこと。
例えばRGBのレンジが400ならLはその2.5倍の1000、という感じです。

これを意識していれば、LRGB合成でいきなりおかしくなったという症状に陥ることは
ない。

RGBはLに対して実効感度が3分の1だと仮定すればRGBとLのレンジ比は1:3で
良いということになるが、経験則では1:2.5程度が輝度・彩度バランスが良くていい
と思う。

当然ですが、LRGB直後はまだRGBカラーノイズ処理をしていないため、なめらかな
LバックグラウンドにRGBのポツポツしたノイズが乗っかっているイメージとなる。

これを処理するのは、ステライメージよりもPSの方がはるかに効果的だと思う。
ただ、究極を言えば、海外作品じゃないが、RGBは全くボカさないのが一番。
RGBをボカすと、それなりにごまかしは利くが、色域は着実に狭まることになる。

色域が狭くなると、当然ながら表現幅に限界が訪れ、以下URLのような
他を圧倒するような天体写真の域は、また遠ざかってしまうことでしょう。

http://www.flickr.com/photos/olegbr/8125110322/

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不具合例と分析

今日は仕事が朝帰りだったので、先程起きてまたRGB処理をしました。
今度は自分的にダメだと思う例を。
真っ当にプロセスを踏むと、必ずどちらかに不具合が生じるのがこのアンドロメダ。
今回は星などの高輝度エリアにホワイトバランスを合わせてDDPしました。

Ruki

見た目、明らかにアンドロメダ中心の飽和部外周のRが浮いてますよね。
これはGBと比較してRの飽和面積が広い、ということを意味します。
つまり、赤の色飽和ですね。
何も考えずにフツーに処理すると、みなさんこうなるのではないかな?

「普通に処理すると、褐色やらおかしな色になる」

って、よく言われますよね。まさにそんな状態ですかね。
星でカラーバランスを取ると、こんな感じになります。

逆に前回のようにアンドロメダ中心部の光芒カブリがないように処理すると、今度は
星の色が青系に転んでしまいます。先回syoshi-さんに指摘頂いたように、その場合
左上の銀河も寒色に転んでしまいます。難しいもんだね。

つまり、こういったプロセスを踏んでいる以上、必ずどちらかの副作用を受けるんですよ。
この状態はアンドロメダだけではなく、顕在化しないだけで他の対象でもそうだと思います。
ただ、アンドロメダはそれが顕著に現れやすいのかなと。

何故か?

多分だけど、アンドロメダというのは通常の星雲よりもビミョーな色合いの部分が「高輝度
のゾーンに存在する」からカメラやフィルターの持つリニアリティの不完全さが露呈しやす
いのでしょう。

色が一見無いようで実はカラフルな対象って、他にも色々あります。
ただ、M31のように明るい対象というのはあまりない。
M42でもスバルでも赤なり青なりで、色がはっきりしていますよね。
けど、このM31は違います。ハイライトの高輝度部に色彩強調をしないと出てこない
ビミョーな色差が潜んでいて、だからデバイス等の機器の悪さが見えやすいのだと分析し
ています。

つまり、それはカメラのRGBごとの飽和カウントやフィルターの透過特性のバラツキから
くる不具合が最も露呈しやすいエリアだということなのでしょう。

なので、この場合、正統派に画像処理を進める場合の補正の方向性は2つで、

① カメラやフィルターやソフトが及ぼすリニアリティの不揃いをあきらめ(つまり星の色を無
視)しながら星雲全体(つまり低域)のバランスを整える。

②あくまで与えられた道具であるカメラやフィルターのリニアリティを信頼しきって、星の
輝度カウント値のみを重視してホワイトバランスを整える。

先日の僕の処理は①で、今回の処理は②です。

①だと星が青くなる、②だとM31中心部に赤リングが出来る。

ではこの中間はどうか?

やってみた感じでは、①と②の中間を取るということはつまり、両者の良いところ取りを
しつつ、両者の悪いところも同時に併せ持ってしまう、という結果に過ぎないような気が
します。

結局のところ、カメラやフィルター、現行のソフトウェアが導いた結果としては、「どちらも
完全ではない」という結論になるんですよね。

これが、この対象を真っ当な処理で攻めた場合「処理が難しい」と思わせる要因だと分析
します。

では、sssなどの色彩強調を使わずに色味薄く仕上げたらどうか?
やり方にもよるでしょうが、そうすると今度は、色味に乏しい「無個性」というレッテルが貼ら
れてしまうことになります。

正統派処理で正解を導きたいのですが、それが出来ない。
その代表格がこのM31でしょうか。

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2013年9月 6日 (金)

今日もRGB

今日は帰宅が22時半頃だったので、風呂上りにちょっとだけまたいじってみた。

Sono2


今日はステライメージ7を使った。
昨夜は星のハイライトが青かったので、その修正を試みるが、良くなったのかどうなのか
ビミョーな感じ。

ただ、全体的なカラーバランスはマシになったかなと。

このペースでやってたら、Lとの合成はまだ先だろうな。


上画像のスクリーンショットの表示品質が悪いので、
DDP後のTiffをそのままPSで開いたものが以下。

Sono2ps

左下から右上にかけて、直線的なGのカブリが見られるようです。

あと、飽和周辺の若干のR浮きも気になります。

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2013年9月 5日 (木)

イプシロン近況



M31ddp


お盆に撮った画像の残分をまだ処理出来ずにいます。
原因はいくつかあって、

①最近仕事が忙しく帰宅時間が遅い。

②例えば同じ対象を撮った際、素材のシャープさで昨年のそれを超えられないと感じたとき、急にやる気が失せる。(これは主にシーイング等の外的要因だと思う)

③イプシロンのクセがまだ抜け切ってない ⇒ 本日syoshi-さんに相談し解決案を提示される。

④③でよしと思ってRGB合成などやってみるが、相変わらず良くも悪くも変化なしで気力が出ない。

⑤次のシステム構想があって、それをK-ASTECさんなどとやり取りしていてどちらかと言えばそれに気をとられている。

⑥GS200RCの結果がイマイチで、TOA35RDを他の汎用RDに交換せねばならず、
そこが原因で気落ちしている。


と、まぁ色々あります。
いつもなら、すぐ飛びついて処理するはずなのに、何か最近そうじゃない。
自己分析すると上記のような理由があって、それをイイワケにして画像処理から逃避して
いる感じです。

ため息しか出ない、今年は昨年にも増して低迷期な気がする。
天気も相まって、なかなかテンションが上がりませんね。
ブログの更新も、今後は頻度が少なくなるかもしれません。

syoshi-さんやK-ASTECさんとお話している時間は、すごく楽しいのですがね。

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