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2013年3月31日 (日)

中光害よりフラット

中光害地という定義はあいまいですが、大体都市圏(東京・大阪・名古屋等の大都市)から半径50km程度以上エスケープした夜空で撮影する場合の話です。
つまり、「ある程度以上の暗さがある」場合、光害そのものよりもフラットの精度の方が重要であると経験上感じています。

そこで僕が注意しているのは、以下のポイントです。

① すぐそばにフードを照らすような街灯があるかどうか。

② 撮影機材に迷光が入り込んで来ていないか。

特に①については注意が必要で、僕の場合、出来る限り街灯のない撮影地をメインにするよう心がけています。1つでも街灯があると、「あぁ、ここはダメだな。」と言って撮影地の選定外にすることが多いです。それだけ結果に影響するってことですね。

②については、ノートPCその他パイロットランプ等の明かりにどれだけ配慮するかでかなり改善可能です。10分なり20分なり露光するわけですから、どんなに柔らかくて暗い明かりでも場合によっては光が蓄積され強調時のカブリとなって現われてきます。マスクするとか消すなりして、徹底的に対策しましょう。
よく赤道儀のそばでノートPCの明かりを照らしっぱなしにして撮影している方がいますが、これはとんでもないです。たとえ筒先が真逆の方向に向いているとしても、ノートPCの煌々と照る光によって雰囲気は相当明るくなります。これの2次的・3次的な反射光として(空気も含む)CCDセンサーが蓄積してしまうんですよね。超強力な処理をする場合は、なおさらです。
メジャー対象など、あまり強調を必要としないラフな場合以外は、必ずこれは対策すると良いでしょう。ノートPCのフードという手もありますが、それでも僕は許せません。
もちろんノートPC用のフードは僕も愛用していますが、露光時については必ずPCを閉じて、20メートル離れた車内でLAN接続したリモートデスクトップPCで操作・確認するようにしています。

Ngc7822_850pix_2

この画像はフードに穴が空いたまま撮影したため、迷光が入り込み、結果として処理に苦労したNGC7822付近です。ちなみに街灯の影響はほぼなく、空も暗かったです。
その撮影地域の光害の有無よりも、上にあげたようなファクターの方が支配的であることを覚えておきましょう。
淡い対象でも、ある程度の中光害地まで赴けば、冷却CCDの場合なら強調して出すことは可能だと思います。

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コメント

以外に低空被りなんかより、外灯やPCの光が長時間に渡って筒を照らし続けることで、不規則なムラが発生する事を経験しました。
ほんのわずかなパイロットランプやその他のLEDは黒いテープで覆い直接光を近くに置かない事ですね。
冷却CCDなどは当然夜に使うことが前提なので、明るい所だと放熱フィンやその他隙間などから光を拾う可能性は大きいと思います。

灯台元暗し…
フラットが合わず苦労してる方は以外に近場に原因ありかもしれませんね。
私も色々対策しよっと!

投稿: slo | 2013年3月31日 (日) 08時17分

よっちゃんさんこんばんは。そちらはもう相当春らしくなってきていることと思います。青森は路肩の雪は消えましたが、まだ明け方は0度近くまで下がることが多くて、本格的な春到来には至りません。サクラの開花もゴールデンウィークあたりでしょう。

フラット補正に関する2つの留意点を読ませていただきました。自分も1番目のことはやはり守ってやってきました。フードや機材を照らす光源があるような場所だと、理論的にというよりも生理的に許しがたく感じてしまいます。ですから直撃光源のない場所を撮影スポットに選んできたつもりでした。

でもSTL11Kを使っていたときから、どうもフラットが合わないことがときどきあるなと感じたことが何度かありました。EL板を使って現地フラットを撮ることが多いのですが、迷光に気を付けたつもりでもフラットが不調に終わることがありました。フードやカメラ回りなどを点検しましたが、思い当たる節はなく困っていました。

でもよっちゃんさんの記事を見たとき、あっと気づきました。そう、2番目の問題、特にパソコン光源を疑っていませんでした。考えてみれば足元とは言えども、真っ暗闇であれだけ煌々と輝くパソコンディスプレイです。あれをまともに、しかも機材の足元で使っていたら、少なからずフラットにむらができてしまうことは十分に考えられますからね。灯台下暗しとはまさにこのことでした。気を付けなければなりません。

私の今の環境ですと、リモート操作はできる環境は整っていません。でもパソコンを覆い隠すような自作フードをつけるだけでも、ずいぶん空間に放たれる光は押さえられるかもしれません。早速自作を検討します。

でも本当はリモート操作やってみたいと思うのが本音です。車内で操作できたら、肉体的にも快適だろうなと思います。それこそ車内で操作しながら下処理作業もできるのでしょうね。

FLIの近況ですが、発注したML16000と間違いがあったP16000は、すでにお舟に乗って米国から出発し、今はおそらく太平洋上を航行中と思われます。その間に両者の違いなどを比較しています。

重量:PL2.5kg/ML1.4kg
冷却温度:PL外気温マイナス55度/ML外気温マ イナス50度
フランジバック:PL21.3mm/ML16.0mm


主な違いですが、やはり重量の差がいちばんの違いでしょう。CFWを付けると3kgを越えますが、FSQ-106EDの接眼部であれば支障はないだろうとのことでした。この点ではPLを選んだとしてもだいじょぶそうです。

あとはフランジバックの違いで部品関連に支障がないかがを調べておく必要があります。具体的にはスケアリング調整アダプター、望遠レンズ対応のマルチパワーフォーカサーを支障なく使えるかどうかなどです。この2点のパーツとアダプター、フォーカサーが支障なく使えるかどうかについては、現在確認中です。この点に関してよいお返事をいただき、納得できるならばPL16000に踏み切ろうかと思っています。

それにしてもウェブ上でPL16000に関する記事を探していますが、なかなか見つかりませんね。国内だともしかしたら紹介がないのではと感じてしまいます。米国のサイトにあっても情報は断片的でした。もし入手できたら、自分でレポしてみようと考えています。

投稿: 松林@青森 | 2013年4月 2日 (火) 01時07分

こんばんは☆

訪問させていただいたら
すごく綺麗なお写真だったので思わず・・
星が一粒一粒、ピンセットでつまめそうなくらいの
質感が素敵だと思いました☆

投稿: ろざりお | 2013年4月 2日 (火) 22時55分

sloさん、すっかりコメント見落としてました。すみません。

灯台下暗し、なるほど。いえますね、「下明るし」と言ってもいいぐらい…(笑)
イプシロン180EDの筒先キャップは、そのまま後端の主鏡セル・ボトムリングに装着可能なので
こちらは便利です。

案外、暗い空へ赴いてもそういった些細なことでフラットの精度を落としたりするもんですよね。
私も気をつけなければです。

投稿: よっちゃん | 2013年4月 8日 (月) 01時33分

松林さん、コメント遅くなってすみません。
ずっと工作に専念していました。

パソコンモニターの光は、結構明るいので色んなところから光を拾ってしまいそうですね。
遠隔が無理な場合、露光中だけは必ずノートPCを閉じるのが良いでしょうね。
フードという手もありますが、あれは他人への配慮という意味では効果ありますが、根本対策とは
なりにくいかもしれません。
それだけ、僕らは微弱な光を収集しているってことなんでしょうね。

さて、PL16000ですが、こちらは非常に楽しみですね。
重量があるとのことなので、そこがボトルネックとならないように強化パーツなどで構成されると良いのでしょうね。
聞くところによると、FSQ106EDというのは回転装置にガタ・たわみがあるとのことです。
これを外すことは難しく、もしも10分間でたわみ起因でのガイドエラーが発生するようでしたら、ここを真っ先に
疑うと良いらしいです。突き詰めるなら、やっぱりオフアキとなるのでしょうが、645RD使用でのオフアキって
前例がなさそうですね。ただ、不可能ではないと思いますので将来的にはそちらも見据えて臨むと良いかもしれません。

バックフォーカスですが、シャッター有仕様の「ML」16000は20.28mmです。(カメラ天板⇔CCD間)
なので、PLとの差はわずかとも言えますね。
こちらも、接続の際パーツの寸法を確認すべきだと思います。
特にMLは(PLも?)カバーガラスが3.2mmありますので、それとフィルターを足した厚みを3分の1量分だけ
光路を伸ばした設計にしなければならない点にご注意下さい。
これらを踏まえれば、645RD+PL16000で最高の星像が得られることでしょう。
たわみによるガイドエラー、これだけは注意してし過ぎることはありませんので、一度ワンショット毎の星の位置のズレ
を確認してみて下さい。

到着は今週でしょうか?
自分のことのように楽しみでなりません。
届いたら、早速レポートお願いします!

投稿: よっちゃん | 2013年4月 8日 (月) 01時41分

ろざりおさん、こんばんは。

コメントありがとうございます。久しぶりですね。

ピンセットで星々を拾うって、ロマンチックというか僕にはない発想です。
そういうビーズのキットか何かを買ってきて、天体写真風に撮影してみたいものですね。
そうすれば、何かヒントが得られるかもしれません。

ありがとうございます。

投稿: よっちゃん | 2013年4月 8日 (月) 01時42分

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